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最上小国川ダムを再検証する。

平成24年度予算で行われる事業
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小国川ダム(穴あきダム)計画の費用対効果を検証す。

最上小国川ダムの費用対効果ー情報公開資料
情報公開手続きに基づいてでてきた小国川ダムの費用対効果(B/C)

ダム上流に洪水が溜まった場合、道路が水没!?

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県担当者とのやりとりをしていて明らかになった事。この最上小国川ダム。
なんと湛水すると、上流の県道が水没する。「元々100ミリ以上の雨の時は閉鎖される道ですから」と担当は話すが、どうだろう。ダム上流にほとんど手をつけないから68億円という費用におさまっている。
水没しない道路をもしつくるとしたら、100億を超えるだろうと、考えられる。そうしたらB/cがくずれるし、他のプランの方が費用的にも安くつくことになるのではないか。

「日本一環境にやさしい?」穴あきダム!

下は、最上町でのダム推進の集会のちらしの一部です。
山形県は、「日本一環境にやさしい穴あきダム」などと表記しています。本当に穴あきダムは環境にやさしいのでしょうか?

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最新の穴あきダム 益田川ダム(島根県)

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益田川ダムの上流部

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6年間 稼働した穴あきダム 流水型ダムの実情

2006年に完成して6年。2012年7月25日に撮影してきた映像。山形県では「日本一環境にやさしい穴あきダム」と流域住民に流布してきたが、、、。現状は、、。ご覧下さい。コメント募集!

小国川ダムの治水効果があるのは、ほぼ、この赤倉温泉地域のみ。で赤倉温泉流域の現状はというと、この映像にあるように、県がつくった堤防、床止めにより河床に土砂堆積していて、護岸もわざわざ川を狭めているようにつくられている。これを放っておいて80億円のダムをつくるのか?

メールはこちら→saveogunigawa@gmail.com

630、小国川DAY 山形、最上川支流、天然河川、小国川を感じよう。

そしてこの夏、ダム建設着工で、その清流を破壊しようとしている、小国川ダムの建設反対の声をあげよう!

_NowPrinting.jpg東北、山形の名河川最上川の支流で、ダムのない随一の清流、最上小国川にダムがつくられようとしています。
 この川は天然鮎、サクラマスが遡上し、鮎釣りだけで年間3万人の方々が訪れる川。子ども達が泳ぎ、雑魚しめが楽しくできる川です。
 しかし今、上流にある赤倉温泉地域を洪水から守る理由等として、最上小国川ダムが着工直前です。

元京都大防災研究所所長、今本博健先生、新潟大 大熊孝先生など、複数の河川工学者が、ダムによらない治水は可能と指摘し続けています。1300名の組合員がいる小国川漁協は、ずっと反対を貫いています。財産権である漁業権をもつ漁協が反対していれば、ダムの本体着工はできません。
しかし、NGOや漁協の反対を無視するかたちで、県はこの夏からダム建設のための道路や、川をバイパスさせる周辺の工事を強行しようとしています。

今、東北、山形の清流・小国川を感じ、そして声を上げましょう!


http://www.facebook.com/events/146906582100309/

2011.11.27 県民による緊急検証! 最上小国川ダム!開催! 

治水対策への疑問多数。これまで県主催の委員会などに招聘されなかった、河川工学者、アユ研究者らを集め、県民による再検証をおこないました。当日の模様の動画をアップしています。ぜひご覧下さい。

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朝日新聞 2008年7月17日 朝刊17面opinion

◆穴あきダム歴史的愚行に他ならない

今本 博健(いまもと ひろたけ)  元京都大防災研究所長

 ここ数年、従来の多目的ダム計画を、治水専用の「穴あきダム」に変更して推進しようとする動きが相次いでいる。国の直轄事業に限ると、淀川水系の大戸川ダム(滋賀県)や九州最大級の川辺川ダム(熊本県)など、地域の合意が得られていないダムを中心に、10件ほどを数える。補助事業を加えるともっと多く、長野県では前知事時代に「脱ダム」の象徴として中止が表明された浅川ダムが、穴あきで建設されようとしている。

 穴あきダムには多様な形態があるが、現在推進されているのは、ダム下部の河床近くに直径数㍍ほどの穴をあけておき、普段は川の水をためずにそのまま流し、洪水時は一時的に貯留するタイプのものだ。従来のダムからの変更が相次ぐ理由は、①水の需要が減ったため建設目的が治水専用になり、水を常時ためる必要がなくなった②穴あきにすれば環境悪化への社会的批判の高まりをかわすことができる、という点に集約される。

 私は河川エ学者として各地の住民から相談を受け、穴あきダムの実態を調べているが、いずれも「中途半端なダム」という印象をぬぐえない。

 まず、事業者がうたい文句にする「環境に優しい」は本当だろうか。普段は水をためないので、水がよどんでアオコが発生するようなことはないだろう。だが、①魚が穴を通ってダムの上下流を自由に遡上・降下できる②土砂がたまらない、とする主張は極めて疑わしい。

 国内の本格的な穴あきダムは2年前に完工した島根県の益田川ダムが最初だが、県が昨年公表した環境調査では、①アユの遡上が阻害されている②土砂の一部は流れずにたまる、などの点が明らかになった。

 私は何度か視察したが、穴あきダムは、魚が自由に行き来する単純な構造ではない。洪水時に勢いよく水が流れるのを食い止める構造物「減勢工」がダムの下流直下にあり、魚が上って行くには、減勢工などを通って穴に向かわなければならず、これらが障害になっている可能性がある。土砂も予想以上にダムに堆積しており、下流への砂の供給が減ると、砂の中に産卵する魚の生態に影響が出る恐れがある。こうした点が何も検証されていないのに「環境に優しい」と言えるのだろうか。

 治水についても、肝心の大洪水で役立たない恐れがある。特に洪水が間隔を置いて続くケースは危険だ。通常のダムは、職員がゲートを操作し、最初の洪水でたまった水を必死に放流して数日内に予想される次の洪水に備えるが、穴あきダムでは、小さな穴から自然に任せて少しずつしか放流できないため、最初の洪水を処理しきれないうちに次の洪水が押し寄せ、水がダムから一気にあふれて被害が拡大することが予想される。

 また、大雨で山腹が崩壊すれば、流木や岩が絡み合い、穴をふさいでしまう恐れもある。

 事業者は、穴あきダムを「逃け道」にして、ダム建設を強行しようとしている。だがそもそも、ダムに頼る治水は、計画を超える降雨があれば破綻する。いま急を要するのは、ダム神話の錯覚から目覚め、ダムに頼らない治水に転換することだ。

 堤防の補強に加え、はんらんした水を輪中堤などで制御する持続的な方法を併用し、さらには避難対策の整備や危険地域の開発規制など、実現可能な対策を着実に進めることが重要である。こうした転換期に穴あきダムを建設することは「歴史的愚行」に他ならない。