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最上小国川 は、最上川の支流で唯一ダムのない天然河川。山形県随一、日本国内有数の清流。松原鮎が踊る天然河川です。

最上小国川は鮎が有名。年間6〜8回も、国内一流つりメーカーの友アユ釣りのトーナメント(大会)が行われています。


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アユ釣りの聖地=最上小国川。

P-08.7.1-2.jpg(写真=山形つり情報)

東北の釣り名人が語る、最上小国川の魅力 ここはまちがいなく「東北一」の友鮎釣りのメッカ!


最上小国川の鮎。 女流つり師 天野礼子 さんは、その著書「日本の川を歩く」で最上小国川を、日本の川で第二の自然度が残る天然河川と評価した。
その著書でも紹介されているが、元某酒造メーカーの社員だった、下山さんが、全国の川をつり歩いているうち、この川の魅力に取り付かれて、家族みんなで、この流域に移り住み、
今もなお、ほとんど鮎だけで生計をたてている。こうした、天然河川が生み出す経済(自然資本)を無視してはならないのではないだろうか。
下山さんとあうと必ず「この川は、朝まで雨が降っていても、それでやんだらすーっと水が澄んできて午後から、つりになる。こんな川は、今、もう山形県内ではなくなった。」とおっしゃる。






子供たちが、心から喜んで泳げる川は、山形県内、この最上小国川しか残っていません。

小国川003.jpgダムのない、天然河川だからこその清流環境。山形県内、 気持ちよくカヌー、カヤックで下れる川はこの小国川だけ!


有名釣り名人。小国川を語る。2012.7.8の映像です。

小国川流域に鮎つりで経済効果22億円/年をもたらしていた!  釣り客を調査。近畿大 有路先生が調査



小国川朝日山形4.pdf

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朝日新聞 2008年7月17日 朝刊17面opinion

◆穴あきダム歴史的愚行に他ならない

今本 博健(いまもと ひろたけ)  元京都大防災研究所長

 ここ数年、従来の多目的ダム計画を、治水専用の「穴あきダム」に変更して推進しようとする動きが相次いでいる。国の直轄事業に限ると、淀川水系の大戸川ダム(滋賀県)や九州最大級の川辺川ダム(熊本県)など、地域の合意が得られていないダムを中心に、10件ほどを数える。補助事業を加えるともっと多く、長野県では前知事時代に「脱ダム」の象徴として中止が表明された浅川ダムが、穴あきで建設されようとしている。

 穴あきダムには多様な形態があるが、現在推進されているのは、ダム下部の河床近くに直径数㍍ほどの穴をあけておき、普段は川の水をためずにそのまま流し、洪水時は一時的に貯留するタイプのものだ。従来のダムからの変更が相次ぐ理由は、①水の需要が減ったため建設目的が治水専用になり、水を常時ためる必要がなくなった②穴あきにすれば環境悪化への社会的批判の高まりをかわすことができる、という点に集約される。

 私は河川エ学者として各地の住民から相談を受け、穴あきダムの実態を調べているが、いずれも「中途半端なダム」という印象をぬぐえない。

 まず、事業者がうたい文句にする「環境に優しい」は本当だろうか。普段は水をためないので、水がよどんでアオコが発生するようなことはないだろう。だが、①魚が穴を通ってダムの上下流を自由に遡上・降下できる②土砂がたまらない、とする主張は極めて疑わしい。

 国内の本格的な穴あきダムは2年前に完工した島根県の益田川ダムが最初だが、県が昨年公表した環境調査では、①アユの遡上が阻害されている②土砂の一部は流れずにたまる、などの点が明らかになった。

 私は何度か視察したが、穴あきダムは、魚が自由に行き来する単純な構造ではない。洪水時に勢いよく水が流れるのを食い止める構造物「減勢工」がダムの下流直下にあり、魚が上って行くには、減勢工などを通って穴に向かわなければならず、これらが障害になっている可能性がある。土砂も予想以上にダムに堆積しており、下流への砂の供給が減ると、砂の中に産卵する魚の生態に影響が出る恐れがある。こうした点が何も検証されていないのに「環境に優しい」と言えるのだろうか。

 治水についても、肝心の大洪水で役立たない恐れがある。特に洪水が間隔を置いて続くケースは危険だ。通常のダムは、職員がゲートを操作し、最初の洪水でたまった水を必死に放流して数日内に予想される次の洪水に備えるが、穴あきダムでは、小さな穴から自然に任せて少しずつしか放流できないため、最初の洪水を処理しきれないうちに次の洪水が押し寄せ、水がダムから一気にあふれて被害が拡大することが予想される。

 また、大雨で山腹が崩壊すれば、流木や岩が絡み合い、穴をふさいでしまう恐れもある。

 事業者は、穴あきダムを「逃け道」にして、ダム建設を強行しようとしている。だがそもそも、ダムに頼る治水は、計画を超える降雨があれば破綻する。いま急を要するのは、ダム神話の錯覚から目覚め、ダムに頼らない治水に転換することだ。

 堤防の補強に加え、はんらんした水を輪中堤などで制御する持続的な方法を併用し、さらには避難対策の整備や危険地域の開発規制など、実現可能な対策を着実に進めることが重要である。こうした転換期に穴あきダムを建設することは「歴史的愚行」に他ならない。